産後、閉経後女性の手指の関節炎、腱鞘炎

今年は、大嘗祭も行われ新たなる年の師走を迎える今日この頃。

如何お過ごしですか。もろおか整形外科の諸岡です。

指先の第1関節の腫れや変型を伴う痛みにへバーデン結節と言う病態があります。
原因は不明ですが一般的には使い過ぎや加齢、遺伝体質と思われる痛みがあります。
治療法は患部を休め湿布等で炎症を鎮め少し落ち着いたら関節が硬くならない様に動かすのですが、女性で産後授乳期や更年期の後に症状が出た方に関しては女性ホルモンのエストロゲン不足も原因の1つである可能性があります。

エストロゲン自体は機能せず受容体と結びつき働くもので、受容体は子宮内膜、乳腺、骨、関節、脳、血管の他、腱鞘、靭帯にもあり排卵後エストロゲンの量が低下すると滑膜が厚くなります。
つまりエストロゲン不足により関節や腱が腫れやすくなるとの事。
大豆のイソフラボンにエストロゲン様の作用がある様ですがその他食事からの栄養バランスが従来の治療にプラスして大切です。

年末は暴飲暴食に気をつけて健康習慣を意識してお過ごし下さい。

腰痛改善は股関節から

ラグビーワールドカップに湧く今日この頃、如何お過ごしですか。
もろおか整形外科の諸岡です。

今日は簡単にできる腰痛予防法を紹介します。股関節を回す運動です。
実は股関節と腰椎は腸腰筋と言う筋肉で繋がっています。

腸腰筋は大腰筋と腸骨筋で構成され股関節と腰、骨盤を繋ぐ筋肉で体の奥にありインナーマッスルと呼ばれています。この筋肉を収縮させることにより腰や骨盤の姿勢を保持する筋肉を効率よく鍛える事が出来ます。

1つのやり方は、壁を横にして良い姿勢を意識して立ち片手で壁を支えます。
壁と逆側の股関節を90度真っ直ぐ上げ、そこからゆっくり外側へ出来る限り開きそのまま3秒間静止。その後股関節を開いたまま地面におろして下さい。
5回1セットで左右行います。

股関節回しは転倒予防効果の他、股関節周りの太いリンパ節を動かすことにより、リンパや血液の流れを良くして下腹部や下肢の調子を整える効果もあります。

座って股関節を開いて回すだけでも効果はありますのでテレビを見ながらでもやってみて下さい。
その際股関節にいつも痛みを感じる方は近くの整形外科を受診してみてください。

令和最初の秋が来ました。
食事、体操、良い姿勢を意識してお過ごし下さい。

スーパーフード梅干しの効能

長梅雨のおかげで水不足の心配のない夏を迎えそうな今日この頃、如何お過ごしですか。
もろおか整形外科の諸岡です。

日本人のソウルフード梅干し。
実は [1日1粒で医者いらず] と言われる程のスーパーフードなのです。
今回はこの効能についてお話しましょう。

1、疲労回復、血栓、動脈硬化の抑制
梅に含まれるクエン酸は糖をエネルギーに変える働き、疲労の原因となる乳酸を分解する働き、血管収縮させるホルモンを調節、血液をサラサラにして流れを良くする効果があります。つまり疲労回復、腰痛、肩こりなど緩和が期待できます。

2、カルシウム、鉄の吸収促進
骨の材料であるカルシウムは吸収率が低い栄養素ですがクエン酸と一緒に取ると水溶性に変化し腸管から吸収率があがり骨を丈夫にします。

3、胃がん、糖尿病の予防
梅には胃に障害を及ぼすピロリ菌の活動を抑制、阻害する効果がある他、血糖の上昇、肥満に関わる酵素αーグルコシターゼの働きを阻害します。

4、抗酸化作用
活性酸素はガンや生活習慣病を引き起こす原因と言われていますが、ポリフェノールや梅リグナンには細胞組織の酸化を防ぐ作用があります。美肌、老化防止など期待できます。

この他にも肝機能強化、食中毒予防、鎮痛効果、ダイエット効果など沢山の効能があります。
昔からの日本人の食事は健康維持の理にかなっているものが多いなとつくずく感じさせられます。
これから夏本番。体調管理し令和初の夏を楽しんで下さい。

PRP療法

新しい時代医学的にはips細胞など再生医療技術の研究が進んでいます。
その中の1つメディアにも取りあげられるPRP療法について今回はお話しましょう。
PRPとは多血小板血漿のことで血液中から血小板を多く凝縮した血漿のことで血小板のサイトカインによる組織を修復する治癒力を利用した治療法です。
自分の血液からPRPを精製して炎症を起して痛みのある靭帯や関節にこれを注射して回復力を高めます。
最初は皮膚潰瘍、やけど、糖尿病壊死などに使われていました。現在はプロの野球選手、サッカー、ゴルフ選手のケガの治療に使われており、整形外科分野でも膝、肘の痛みにステロイドを使用しない新しい治療法とされています。
自分の血液を使うので安全性の高い再生医療と言えます。PRP療法は現在保険治療としては認められていませんが、これから様々な細胞を使った再生医療が新しい治療の可能性を広げてゆくのでしょう。

氣の話

平成最後の記事となりました。桜の花咲く季節、皆さん如何お過ごしですか。
もろおか整形外科の諸岡です。

先日読んだ本の中で氣の話が取り上げられていました。氣とは、エネルギーを表し「元気」はエネルギーの元、「天気」は天のエネルギー、「病気」は病のエネルギーなどを意味し、
日常生活の言葉の中でも氣が合う、陽氣など人の生活にこのエネルギーが関わっていること。

また戦後米国に変更させられてしまった氣と気の漢字の違いで「氣」の中の「米」と言う字は広がると言う事を意味し現代の「気」の中の「〆」は出ないようにするという意味があり
日本人は文字や言葉(言霊)にエネルギーがある事を理解しており米国もそのエネルギーの存在に注意を払ってその様にしたのではと書かれていました。現在アメリカなどでも健康のため多くの人が積極的にヨガや座禅など取り入れています。

「病は氣から」と言われる様にまさにストレスになる事が病の氣に関係すると思います。
健康には食事、運動と同様、この氣のエネルギーがとても大切です。
陽氣に元氣に姿勢を意識して今年もお花見楽しんでみて下さい。

にんにくのパワー

平成最後の節分を迎え、如何お過ごしですか。
もろおか整形外科の諸岡です。
今回は、紀元前、古代エジプト時代からその薬理作用が知られていたにんにくについてお話しましょう。不老長寿の霊薬と信じられピラミッドの建設に従事した人々も強壮食品として食べていた他、腫瘍や火傷の治療やミイラの防腐剤として使われたと言われています。色々な効果がありますがその一部をご紹介します。
1、体力増強、疲労回復  。食事からのビタミンB群の吸収効率を上げてさらに排出を防ぐ効果があります。
2、冷え性の改善。交感神経を刺激し末梢血管を拡張させる効果や血液をサラサラにする効果により全身の血液の流れを良くします。
3、免疫力アップ。継続的に食べる事で抗体を作らせ免疫力をアップ。
4、アンチエイジング、がん予防。老化を引き起こす毒性物質を感じ取るセンサーのスイッチをオンにして抗酸化作用を促進させる効果があると考えられています。
がん発生頻度の調査でにんにくを良く食べる韓国や中国東北部の人は食べていない地域の人に比べ、がん患者が少ないと言う統計があります。
5、美肌効果。血液循環が良くなり、お肌をスベスベにするようです。

注意点は、殺菌効果が強いため食べすぎると胃腸をこわし善玉腸内細菌まで減らし下痢をしたり、血液がサラサラになり過ぎる事などがあります。1日の摂取量は生にんにくで1片、火を通した物で2〜3片です。にんにくの有効成分のみ含まれたサプリなどで効率よく補う事が良いかもしれません。
今年も健康、気力、体力アップをキーワードに情報をお伝えしていこうと思いますので宜しくお願い致します。